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春の混乱
ペットといっしょに考えよう【】写真
本年も、はや四半年が過ぎ、東京の桜は満開となりました。

  この間、ニュースと言えば連日のように暖冬異変による異常気象とボストンの松坂大輔情報が繰り返され、いい加減に飽きた頃を見計らうかのように能登半島地震が発生いたしました。被災者の皆様には心からお見舞い申し上げ、一日も早い復興を祈念いたします。ボランティアの皆さんは本当にお疲れ様です。

  自然災害もさることながら、動物の世界では力及ばぬブリーダーの所業により、倒産の結果として飼育放棄される犬たちの悲劇が続いています。これらは、まさしく人災です。動物の好きな本稿読者の皆様は既にご存じのことと思いますが、大阪府がブルセラ病感染犬等救援本部を立ち上げた背景もまさに然りで、日々の活動経過が気になります。いささかでもお役にたちたい、との意はあるのですが思うに任せず、まるでノドに刺さった小骨のようにまとわりついて憂慮が絶えません。一方では、山積する年度末の雑多な業務を抱えて己の微力に切歯扼腕する状況でした。すべからく、いい歳をしながら余裕を失ってやっとこさ走り続けているのですが、こんな時こそアイツ(10才・35Kg)と触れ合う時間が貴重でなりません。早朝と深夜の静かな時間をユッタリと過ごします。

  ところで、件の大阪における現状と言えば、公衆衛生と動物愛護の2点を目的に行政当局は懸命にがんばっているのですが、係わる民間の関係者との確執から根深い誤解を生じたようで、途中経過としては極めて残念なことに両方ともが成り立っていないようです。他人行儀で誠に申し訳ないのですが、敢えて傍目八目に裁断すればお互いの感情論ばかりが横行し、当該ブルセラ病に関する陰性犬、陽性犬の双方を含めた肝心の犬たちのケアが人・もの・金ともにかなり停滞しているのです。「動物愛護管理法」をひもとくまでもなく、真に動物愛護を推進するには官と民の連携が必須であることは自明のはずなのに、真っ向から対立するのでは本末転倒と言われても仕方ありません。それには官民連携の前段として、まず民間同志の結束が求められるし、同士討ちではシャレにもなりません。


 俗に、「暑さ寒さも彼岸まで」のたとえがありますが、同じ彼岸でも春と秋では体感温度は大違いです。日々、確実に寒さは遠のきつつあるのですが、昨日と今日では気温の差が10度もある由。穏やかに暮れなずむ春の夕刻が一転して寒い曇天に早変わりしています。外にあるアイツの小屋も、入口を古ジャンパ−で被ったり、はずしたりして気は使っているのですが、このところ暑すぎるのか、寝起き姿はジャンパ−を払い退けて小屋の外のコンクリートに横たわっていることが多くなりました。それでも、夏の猛暑に較べれば別天地の趣なのでしょう。皆様も体調管理にご留意下さいますよう



財団法人日本動物愛護協会 理事・事務局長 会田保彦

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