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絶滅したシマウマ
絶滅したシマウマ
先週に引き続き、シマウマの話。今回は、シマウマのなかでも絶滅してしまったクアッガだ。

 クアッガは、1882年に絶滅したとされる動物だ。ヤマシマウマより大型で、かつては南アフリカ共和国の南部に分布し、40頭までの小群をつくり、平原やサバンナで暮らしていた。茶色っぽい地色をしており、腹部や脚は白く、上半身といえる部分には黒い縞が、シマウマのように入っていた。つまりは、前半分はシマウマ、後ろ半分はウマのような生き物だったのだ。  このクアッガは実にたくさんいたらしい。新種として記載されたのが、1785年のこと。その後オランダからの入植者によって数多くが捕獲された。使用人の食料として肉を、さらに穀物を入れておくためにその皮が使われたのである。開拓による生息環境の変化もあって、急激にその数が減ってしまったようだ。さらに奥へとその開拓が進められると、それに伴ないクァッガは狩られることになる。そのため野生の個体群に関しては1860年代に滅んだといわれている。  一方で何頭かはヨーロッパに渡り、動物園などで飼育されており、その中には雌雄を揃えていたところもあった。ところが、事故があったためにオスが殺処分されてしまう。すでに野生の個体が見られなくなった後のことなので、今考えれば残念だといわざるをえない。  こうして滅びたとされるクァッガだが、保存されているクアッガの皮からそのDNAを調べてみると、サバンナシマウマに実に類似していることが判明した。サバンナシマウマには不完全な縞模様をもったものも存在する。そのため、それらを集めて滅んだとされるクァッガを復元しようという試みが、1980年代から進められている。さらには体が茶色で、不完全な縞模様をもった個体も捕獲され、それから誕生した子どもたちは、クァッガの存在を彷彿とさせたという。

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