その名の通り、全身がまっ白なシロフクロウ。これは彼らが雪に被われるような環境に暮らすことに由来している。
シロフクロウは、北極圏などに広く分布し、その一部がまれに北海道にもやってくるという。全長は50から60cm程度。オスは雪のように全身がまっ白で、メスや若鳥では顔や胸部を除いて黒褐色の斑が入る。これは他のフクロウではみられない特徴である。また、白を基調とした体色は、雪の中で暮らす彼らにとっては保護色の役割をする。
寒い地方で暮らしているための体温保持のため、脚は指先まで羽毛で被われている。これにより激寒の地で暮らしていくことができるのだ。フクロウの仲間は、木のうろなどで暮らす仲間も多いが、シロフクロウは他の仲間と異なり、木の少ない開けた土地で暮らしている。また夜間に行動する種類が多いこの仲間の中では、明るい時間でも活動する習性をもっている点でも異なっている。なお、夜行性ではないのは、彼らの暮らす北極圏では、日がまったく沈まない白夜があるためと考えられている。
繁殖地ではレミングなどの小型の小動物を主に食べ、その他ウサギ類、鳥類なども捕食する。なお、有名な児童文学シリーズの「ハリー・ポッター」シリーズで、主人公ハリーポッターが飼っているフクロウのヘドウィックは、このシロフクロウである。 |