ペットペット動物豆知識
ゲームソフトのキャラクターとして登場する動物って…。
プレイステーションの人気キャラとして知られている、クラッシュ・バンディクー。次々と新しいバージョンが展開され、人気を得ている存在といえるだろう。その舞台も、もともとはオーストラリア南東に存在する三つの島が設定されている。このキャラクターにモデルとなる存在があったのをご存知だろうか?やはりオーストラリアに分布する、バンディクートという動物が、どうやらそれらしい。ネズミともウサギともカンガルーともつかないような雰囲気をもった動物で、有袋類の仲間に含まれる。小型で耳が長いため、「フクロウサギ」の別名で呼ばれることもある。有袋類というグループからもわかるように、オーストラリアに分布する40cm程度の小型の生物だ。今日オーストラリアの有袋類は、環境の変化など色々な影響に直面しているといわれているが、このバンディクートもそのひとつにあげられる。南部の乾燥地帯に広く生息していたが、すでにチビミミナガバンディクートという種類は絶滅したとされ、オオミミナガバンディクートも絶滅危急種として取り上げられている。 名前の通り耳が大きくて長く、長い尾の先にはふさふさとした毛が生えている。夜行性の動物でネズミや虫などを食べる肉食性で知られ、ペアないしは単独で暮らしているといわれる。カンガルーなどと同様の有袋類なので、子育て用の育児のうを腹部にもっており、さらには犬やネコなどと同様胎盤があることで子供と母親とはつながっている。ただしこれは完全なものとはいえないらしい。 開けた草原や森林などの地上で生活し、日中は自ら掘ったトンネル状の巣で休み、夜間に行動している。愛嬌のある姿とは裏腹に、テリトリー意識が強いため、仲間同士では激しく争うようだ。オーストラリアの原住民であるアボリジニはこのバンディクートを狩り、その肉を食用とし、毛を装飾品に使ってきた。しかし、それが直接その減少につながった原因ではないといわれている。 彼らの減少の原因もご多分に漏れず、環境の変化などが考えられている。牧場の開発に伴なう森林の伐採、さらには移住してきた人間によってもち込まれた、もともとオーストラリアに分布していなかったキツネなどの動物による捕食や生息地の取り合いに敗れたことが影響しているようだ。かけがいのない地球という惑星に誕生したこの大事な生命を、ゲームソフトの中にしか残らないものにはしたくはないものである。 |
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