“ネコの集会”と呼ばれる、ネコの集まりを知っていますか?
ネコの集会が行なわれるのはたいてい夜更け。場所は近所の公園や空き地、神社の境内などひとけの少ない場所です。飼い猫も野良猫も集まってきます。そこで何をしているかというと、互いに間隔をあけて座り、ケンカするわけでもなく鳴きあうわけでもなくじーっとしています。そして1時間ほどで静かに解散していくのです。それでも決してお互いがお互いに無関心なわけではなく、ちゃんと集会としての意味があるのです。
ネコも犬と同様、自分のなわばりを持っていて、多くの場合互いのなわばりは重なり合っています。都心などでネコが密集している地帯では、特にです。ネコ同士にもある程度の順位が決まっていますが、なわばりが重なっているため、どうしても同じ場所を行き交うことになります。そんな時、ネコは順位に関係なく互いのなわばりを尊重し合います。なるべく出会わないように時間をずらしたり、出会ったときは先に気づいた方が道をゆずります。また、えさが多いごみ捨て場や、日光浴をするのに適している場所は、誰かのなわばりであってもなかよく共有します。ネコの集会は、なわばりで出会ったり場所を共有してもおかしくない仲間を確認する大切な場なのです。新顔がいればそこでにおいを覚えます。ネコは単独生活者ではありますが、意外にも、民主的に社会のルールを守っているのです。 |