特徴的な姿や顔の色から、様々なキャラクターのモデルにもなっているマンドリル。
マンドリルは西アフリカのカメルーンからコンゴにかけての限られた地域に分布するサルの仲間だ。最大の特徴が、オスの顔で顕著な独特の色彩で、まるで化粧を施したかのごとく、極彩色の彩りに染め上げられている。
鼻筋が赤、その両側が青く盛り上がり、その青い部分には縦にしわが刻まれている。さらにオスでは犬歯が発達し、それをアピールすることによって自らの強さを見せつける行動をするようである。また、顔の色は力のあるオスのほうが、より強く発色するともいわれている。メスや子どもでは、顔はオスほどしっかり赤や青にならずに、全体的にくすんだ色をしている。また、メスは犬歯も発達せず、体の大きさもオスに較べるとかなり小ぶりで、体重で比較すると半分程度である。
人を意味する「マン」という英語に、ヒヒを意味する現地の言葉「ドリル」を合わせた名前をもち、生息地では現在でも現地の人に尊敬の念をもって扱われている。そのためか、マンドリルをモデルとしたキャラクターは、古くは手塚治虫の「ジャンブル大帝」のマンディじいさん、新しいところでは「ライオンキング」に登場する老呪術師のラフィキなど、賢者としての役どころが与えられていることが多い。
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