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輸入が禁止されたプレーリードッグ。
輸入が禁止されたプレーリードッグ。
ペットから人間に移る感染症がある。人獣共通感染症と呼ばれるものだ。これは狂犬病をはじめ、イヌやネコといったペットにも少なからずある。ペット愛好家が1年に1度ワクチンの接種を行うのは、そうした病気への感染を未然に防ぐためだ。2003年の2月、感染症の予防などに関する法律が改正され、それを受けて2003年の3月ペットとしての人気が出始めたプレーリードッグの輸入が禁じられた。法律に基づいた措置ゆえ厳守する必要があるが、ペット愛好家として考えなければならないのは彼らの適切な管理である。

ペットなどから人間に感染する病気がある。犬を介して伝染する狂犬病などが有名で、これに関する予防接種が義務づけられているのは、犬を飼っていない人でも周知のことだろう。最近では中国で騒動となったSARSが原因で、ペットとして飼われていたハクビシンが不遇の扱いを受けているのは、以前にここでも触れた。そしてその少し前に話題となったのが、それまで輸入が許可されていたプレーリードッグの輸入ができなくなってしまっている。実際厚生労働省の施行にあたっては、プレーリードッグによりペストがもち込まれる可能性があるため、その旨の通達されたようだ。

プレーリードッグの仲間には、オグロプレーリードッグをはじめ、オジロ、メキシコというように5種類が知られている。そのうち通常ペットとして飼育されているのは、オグロプレーリードッグだ。アメリカ合衆国の中央部に分布し、大草原の地中大規模なトンネルを掘って、集団で暮らしている。プレーリードッグ(草原の犬)と呼ばれるように、犬のような声で鳴くのもその特徴のひとつだ。

彼らを介して感染する猿痘は、羅病すると発熱のほか、さまざまな症状をみせる。発病はアメリカでのでき事でこれにより死亡することは多くはないようだが、もちろん感染しないことに越したことはない。感染源となる生き物は、プレーリードッグをはじめとするリスやネズミなどのげっ歯類のほか、猿からも感染することがしられている。

今後プレーリードックに関しては、ペットとしての国産化などの可能性はあるだろうが、彼らと暮らしていく上で必要なのは、間違いなくペットたちの健康管理だといえるだろう。そしてこれはプレーリードッグに限ったことではない。イヌやネコなどにもいえることである。イヌやネコを介して人間に伝染するものには、先に触れた狂犬病以外にもいろいろなものがある。正しい知識を身につけ適切な管理をすることは、ペットにとっても愛好家にとっても必要なことである。

現在国内では狂犬病の発病はない。ところが世界的な視野でみると、感染による死亡者はあとをたたないようである。狂犬病は人間が感染すると必ず死にいたるという恐ろしい病気である。そして予防接種を確実に実行することで、未然に防ぐことができるのである。ペットを介して人間に感染する人獣共通感染症、ズーノーシスと呼ばれる。

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