カクレクマノミという名前の魚をご存知でしょうか。
ディズニーのアニメーション映画「ファインディング・ニモ」の、ニモ親子のモデルになった魚です。
カクレクマノミは、イソギンチャクといっしょに暮らしています。これはカクレクマノミに限らず、クマノミの仲間全般にみられる独特の習性です。イソギンチャクは毒のある触手を持っていて、通常であれば魚にとって危険な生き物です。しかし、クマノミは体表に特殊な粘膜を分泌することでイソギンチャクに刺されることなく、イソギンチャクを住処とすることができます。
クマノミの仲間は通常ひとつのイソギンチャクにペアか少数の群れで住んでいます。このうち一番大きいのがメスで、それ以外はすべてオスです。実は、このクマノミたちは若いうちはすべてオスで、やがて成長して大きくなったものがメスへと性転換するという不思議な習性を持っています。仮にひとつのイソギンチャクでメスが死んでしまうようなことがあれば、二番目に大きかったオスが、メスへと性転換します。
映画「ファインディング・ニモ」のストーリーでは、一人息子のニモと暮らしていたお父さんマーリンが、ある日ダイバーにさらわれてしまった息子を取り返すべく、ナンヨウハギのドリーとともに、ニモを探す冒険の旅に出るといったストーリーでした。
しかし、このニモ人気のおかげで、各地でペット用にクマノミが乱獲されるという事態が起こってしまいました。
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