動物たちの中には、人間のように男性女性の区別がなく、環境や状況に応じて男性女性が決定されたり、変化する動物がいることを知っていますか?
アメーバのような原生生物はオスとメスの区別がなく、細胞分裂によって仲間を殖やします。また、爬虫類や哺乳類のような生物はオスとメスの性分化がハッキリとしており、オスとメスの繁殖行動によって子孫を殖やしていきます。その他、ミミズやカタツムリなどのように一つの固体にオス・メスの両性の繁殖機能を兼ね揃えた生物がおり、このような形態を雌雄同体といいます。
この雌雄同体の動物のなかには、環境や状況によってオスにっなたりメスなったりする動物がいるのです。アニメ映画「ファインディング・ニモ」でおなじみのクマノミも、性転換をすることで知られていますが、実は私たちがペットとして飼養する生物にも、環境によって性別が変わるものがいます。代表的なのがレッド・ソードテールという熱帯魚です。群れの中にオスがいなくなると、数ヶ月後には必ずメスの一匹がオスに性転換することで知られています。この熱帯魚はソードテールといわれるように、オスの尾ビレ下端が剣のように鋭く伸びるのが大きな特徴です。尾ビレの短いメスばかりにしておくと、そのうちの一匹の尾ビレが長く伸び出し、オスへと性転換するわけです。
生命の不思議を身近に観察できるペットとして、レッド・ソードテールを飼育してみても楽しいかもしれませんね。 |