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絶滅の危機を脱したイロマジリボウシインコ。
絶滅の危機を脱したイロマジリボウシインコ。
今日生息環境などの変化によって、多くの野生動物たちが、絶滅の危機にさらされている。

 国際自然保護連合(ICUN)により絶滅の恐れがあり優先的な保護が必要な動植物を掲載した「レッドリスト」には、1万5000種以上の動植物が記載されている。その中には動物園の人気者ホッキョクグマも含まれている。だが、中にはレッドリストに記載されながらも、国をあげての保護活動により、絶滅の危機を脱した生物もいるのだ。   その名は「イロマジリボウシインコ」西インド諸島のセントルシア島だけに生息しているボウシインコの仲間だ。ボウシインコと呼ばれるインコの仲間たちは、南米からメキシコ、カリブ海に浮かぶの島々に生息している。全身が鮮やかな緑色で、ワンポイントとして入る色の特徴から、アオボウシインコ、キエリボウシインコ、メジロムジボウシインコといったさまざまな名前がある。ペットとして流通しているのでひょっとしたら見かけたことがある人もいるのでは。  「イロマジリボウシインコ」に戻るが、一時期はその数が100羽程度にまで減少したこともある。その原因の1つに人による捕獲がある。そもそもセントルシア島の住民たちは飼い鳥とするために捕獲するだけではなく、インコを食料としてきた歴史文化もある。もちろん、森林の破壊などによる生息地の減少も大きな原因だ。それらの結果、1950年代には1000羽がいるとされた鳥が、1970年代半ばの調査では1割の100羽を残すだけになってしまったのだ。絶滅への危機感をつのらせた国は、この「イロマジリボウシインコ」だけではなく、野生動物の捕獲を禁止し、住民に保護を呼びかけた。また、保護区も設けられ、徐々にその数が回復した。その数は300羽程度に回復したとされる。環境の保護をはじめ、人々の協力により絶滅への道を脱したインコなのである。「レッドリスト」の動物たちは、どれだけの人々の協力を得られるのだろうか?

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