ペットペット動物豆知識
ロストワールドに暮らすコモドオオトカゲ。
多くの島々が連なるように存在する国インドネシア。ドラゴンたちが暮らすコモド島も、そうした島のひとつである。コモドドラゴンはオオトカゲと呼ばれるグループの中でももっとも大きくなる種類であるばかりでなく、現存する世界中のトカゲたちの中でも、もっとも大きな種類である。 名前にあるコモド島のほか、リンチャ島、ギリモンタン島、パダール島、フローレス島といった島嶼に生息している。最大では3メートル以上、その体重は100キロ近くにも達するともいわれているオオトカゲである。ただし通常は2メートル以下のものが多いようで、それでも体重は50キロを上回るものもあるようだ。 幼体は樹上で暮らし、トカゲや昆虫などを餌としている。やがて成長するにつれ活動の舞台を地上へと移し、哺乳類やその死体などを餌にしている。普段その動作はゆっくりとしているが、獲物を襲う際などはその見かけとは裏腹に、機敏な動きをみせるようだ。また繁殖期にはオス同士がメスをめぐって闘争もするようで、互いの力が拮抗していてなかなか決着がつかないケースでは、とっ組み合っての戦いになることもあるようである。 生息地のひとつコモド島は、インドネシア政府により国立公園に指定されている。そして1991年には、世界遺産にも登録された。こうした背景にはオオトカゲの皮を求めて乱獲され、数を減らしたコモドオオトカゲの存在もあったようだ。彼らを保護するために政府によって国立公園に指定され、今日では厳重に守られる。その結果個体数も回復しつつあるようだ。 その昔、彼らの生息地であるこの辺は、交通の便の悪い場所だったとされる。それゆえこのコモドオオトカゲは、正体不明の巨大な生物として、恐れられていたという話も残されている。現代に忽然と現れた、恐竜のようないでたちをもったコモドオオトカゲたち。実際その祖先は、今から1億3千万年前の白亜紀にまでさかのぼるともいわれている。 |
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