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世界じゅうの両生類が危ない。
世界じゅうの両生類が危ない。
コーチスキアシガエル
世界自然保護連盟の研究チームの調査により、両生類全種類のうちで30パーセント以上の種類が絶滅の危機にさらされていることが明らかにされた。これは鳥類や哺乳類といったほかの生物を見渡してみても、特に深刻なレベルのようである。原因として病気や気候の変化がいわれているが、彼らが好適に暮らせる環境が保たれていれば、そうした状況にはなっていないはずだ。食物連鎖の一環をになう彼らの絶滅の危機は、さまざまな生物に影響を及ぼすことが十分に考えられる。今後われわれが彼らにとっていかに好適な環境を残してやれるかが、鍵になってくるはずだ。

夏の暑さは本来の夏のもののようであったが、異例の数の台風の襲来に見舞われている日本。これもやはり異常気象の一端なのだろうか?とも考えてしまう。ところで世界的に両生類の仲間がピンチに陥っていることが、最近の調査で明らかにされたようだ。世界に生息しているカエルやサンショウウオといった両生類の、30パーセント以上の種類で絶滅の危機にあるというのである。

もともと成長段階で水中と陸地というまったく違う環境に暮らす生物であり、彼らが生存するためには、そうした自然が不可欠となる。調査ではまず1980年以降、全両生類の約2パーセントにわたる120種類以上の種類が姿を消したということが、研究チームにより発表された。そして現在、これまでに確認されている両生類のうち32パーセントに及ぶ種類が、絶滅の危機にさらされているのだという。

この調査によりわかったこととしては、あらゆる生物を見わたしてみても、両生類に関しての危機感が一番高いことである。ちなみに鳥類では12パーセント、哺乳類では23パーセントという数字が同じ調査でわかっている。その原因としては病気や気候の変化があげられているが、彼らにとって好適な環境が維持されていれば、こうした結果には至っていないはずだ。

写真のカエルは、カエルのくせに乾燥地帯に暮らすというコーチスキアシガエル。ちょっと変わった目と、丸々とした体つきがチャームポイントである。そしてその暮らしぶりも、少し変わったカエルだ。乾燥地帯に暮らす彼らは、地中に潜ってすごしている。そして大雨のシーズン、降雨によってできた水溜りを利用して繁殖するという習性をもっているのだ。水溜りというある意味不安定な環境ではあるが、幼生が成長するにはどうしても水が必要なわけである。そして幼生はみるみるその姿を変え、成体へと変態するらしい。これにより彼らは、乾燥地帯でも生きていくことができるのである。

全世界で絶滅が心配されている両生類だが、彼らも食う食われるというという生き物の食物連鎖の中で生きている。こうした両生類の種類の絶滅は、必ずや他の生き物にも影響を与えることになるに違いない。

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