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カモノハシのトレードマークは重要なセンサー。
カモノハシのトレードマークは重要なセンサー。
オーストラリアを代表する珍しい動物のひとつ、カモノハシ。彼らは水中での暮らしに適応した哺乳類ですが、もっとも特徴的なのがその「クチバシ」でしょう。

 カモノハシは漢字で<鴨嘴>と表記し、その名のとおりに鴨によく似たクチバシをもっています。カモノハシの体長は50センチメートルほどで、指の間には水かきを持ち、イタチのような体をして、尾はビーバーのようなパドル状をしています。まるで水辺で暮らす動物の、様々な特徴を併せ持った姿をしていると言えるでしょう。姿以外の珍しい点としては、哺乳類であるのに卵を産む点も上げられます。通常、哺乳類は子供を生みますが、カモノハシは直径2センチほどの小さな卵を生みます。卵は水辺につくったトンネル状の巣でメスが温めて孵化させ、孵化した子供たちはある程度大きくなるまで母親の腹にある乳腺から染み出る乳をなめて育つのです。姿と同様に哺乳類と鳥類の中間のような子育てですね。  カモノハシは夜行性で、もっぱら夜に活動します。彼らの獲物は池や川などにすむ小魚や貝、ザリガニなどで、水にもぐって獲物を探すのですが、彼らは水中では目を閉じています。このとき、目の代わりに活躍するのが、あの鴨のようなクチバシなのです。実は、このクチバシは高度な感覚器官になっていて、生き物が動く時に発する微弱な電波を感じ取り、暗い水中でも獲物を見つけることができるのです。水底の泥の中にいる獲物はクチバシをシャベルのように使って掘り出し、小魚のように素早く動く獲物も、見事に捕らえることができます。  一見奇妙なクチバシですが、意外なほどに重要な役割を担っているのです。

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