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沖縄の固有種、ヤンバルクイナ
沖縄の固有種、ヤンバルクイナ
1980年代初頭、新種の鳥として注目を集めたのがこの飛べない鳥がいる。沖縄本島の北部にだけ生息する固有種、ヤンバルクイナだ。

 沖縄本島の北部は山原(ヤンバル)とよばれ、沖縄本来の豊かな自然を残している。だがその山原も、森林伐採、林道建設などにより、その環境も大きく変化している。そして今日野生化したた猫などが、ヤンバルクイナの生存を脅かしているという。以前、ヤンバルクイナに関する調査が実施された際、過去からのその生息数の変化が報告された。発見当時(1981年ごろ)考えられていた2000羽という数から、2005年頃の調査では1000羽程度という数字が発表されたのである。発見からわずか20年あまりで、その数自体が半減しているというのだ。  原因としては生息地の開発などといろいろな要因が考えられるが、他の動物に襲われるなどの事故も後を絶たないようである。飛ぶことをやめたクイナにとって、ハブの駆除用にもち込まれたマングースや猫は脅威であり、実際マングースや猫による被害も頻発するようになっている。猫の糞に、ヤンバルクイナの羽が混じっているのが確認されたという報告もある。  現在では被害を食い止めるため、マングース防止用フェンスの設置のほか、ヤンバルクイナの生息地にあたる三つの村では、野良猫の発生防止のため、ネコの飼育者に関して飼い主の名などを登録したマイクロチップの埋め込みを義務づけている。加えてその条例には放し飼いの規制や遺棄の禁止も盛り込まれており、違反者には罰則も科せられている。  こうしてペットを管理することで、ヤンバルクイナたちへの不用意な接触の可能性を防ごうというものだ。

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