普段はとってもふくふくして柔らかいネコの手。でもいざと言う時には隠されていた鋭い爪が飛び出します。
トラやライオンのようなネコ科の動物は、獲物を捕まえるための強力な武器として、鋭い牙と爪を持っています。とくに爪は常に鋭く尖らせていなくてはなりません。いつも一生懸命に爪研ぎをしているのもこのためです。しかし、この尖った爪がいつも外に出たままだと、せっかく研いだ爪も磨耗して丸くなってしまい、狩の役に立たなくなってしまいます。ですから、獲物を捕るとき以外はしまっておき、狩をするときだけ出すようにしているのです。
人間に飼われるようになったネコたちにも、習性や爪の構造は他のネコ科の動物たちと同様です。優れたハンターの資質を備えているといえます。ただ、これが災いして飼い主さんを傷つけてしまうこともしばし。遊んでいるときなどに興奮すると、狩りの本能が目覚めてしまうため、ついつい爪を立ててしまうのです。
このような場合は、遊びを一時止めてネコちゃんを落ち着かせることです。そして落ち着いたら低い声で優しく声を掛けてやり、それから遊びを再開するようにするとよいでしょう。
爪とぎはネコにとって必要な行動ですが、家具や家を傷つけられたくない人間にとっては、悩みの種になることがあります。爪をとぐという行為そのものは本能的なものですから、辞めさせるようにしつけるのは酷なことのように思います。爪を研いでもいい場所を複数個所もうけてあげたり、爪を研がなくてもいいようにコマメに爪を切ってあげるといいでしょう。
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