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タンチョウヅル
タンチョウヅル
タンチョウを含めたツルの仲間は、わが国で繁殖している鳥の中でも、最大なもののひとつである。ペアが向き合いながら飛んだり跳ねたりし、甲高い声で鳴きあう求愛のダンスも有名だ。

 タンチョウヅルは3月から4月ごろ、北海道の釧路湿原などを中心に営巣する。地上に巣を作って2個の卵を産み、ふたつともがフ化をするが、育つのはたいてい1羽といわれる。誕生したヒナは営巣地で暮らしながら、3ヵ月もすると親と同じ大きさになり、飛べるようにもなる。  タンチョウは一時期激減したことで知られえているが、地元の人たちの保護によりその数が増加したという経過がある。そして現在日本のタンチョウは、地元の人たちの保護活動なしでは存続し得ないともいわれている。秋から冬にかけて不足しがちになるエサを、この保護を推進している人の手により補われているのだ。 凍らない川をねぐらに、春までの間は人間からのとうもろこしの給餌などを頼りに過ごすのである。  かつては彼らの繁殖する湿原が、北海道の各地にあり、本州にも飛来していたともいう。ところ湿原などの水辺は、開発のために次々とその姿を変えてしまった。結果として北海道の一部の湿原だけが、彼らの暮らせる環境として残されていたわけである。  タンチョウヅルは、水引など縁起物のデコレーションにデザインに多様され、「鶴は千年亀は万年」など、長寿を例える縁起物にもされている。純白を基調に、頭の赤、眼からのどと羽根の一部に入る黒といったシンプルな配色も、日本人のテイストになじみ、われわれの暮らしにかなり浸透している存在であるといえるだろう。  ぜひ、次世代にもこの美しいタンチョウヅルの生きた姿を残していきたいものである。

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