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ペットについて、考えよう。
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ちょこちょこと歩く、コミカルな姿が可愛いミドリガメ。ふとペットにしたくなってしまう彼らだが、もし入手するなら、あらかじめ予備知識をもってから臨んでもらいたいというお話。5センチ程度のサイズで売られている小亀だが、親亀になると20センチを超える。その姿を想像していただきたい。彼らの故郷は、もともと日本ではない。それゆえ、おいそれと水辺に放すことはできないのだ。また取り扱いには慎重に。触った後などは、石鹸で手を洗うなどのケアーが大切である。彼らに限らずペットたちとは、きちんとした知識をもってつき合いたいものである。

ミドリガメの本名はミシシッピアカミミガメ。その名前の通り、メキシコから中米、南米北部が原産のカメの仲間である。おそらくいまや、このカメの存在を知らない人はいないのではなかろうか。それほど各地で定着して、普通に見られる存在にもなっている種類でもある。縁日の屋台などにも登場するため、もともと日本にいたような印象があるが、実際には外来種と呼ばれるグループに含まれる。5センチ程度の甲らでヨチヨチと歩くその様は、誰がみてもほほえましく、生物に接するという接点としては、まさにうってつけの存在だ。もちろんこれは小亀の姿であり、成長すれば甲羅のサイズは20センチを超える。そうした彼らが、今ペットとつき合う上でのルールに関する命題を投げかけてもいる。ひとつは野生化した個体が、日本の在来種のカメたちに影響を与えていること、もうひとつはミドリガメに起因した感染症の問題である。ペットとして彼らを飼育することに関しては、何の問題もない。飼育者の管理下で、天寿をまっとうできれば何の問題も起こらないのである。なんでも食べる彼らは、まず丈夫だ。ただ彼らの成長した姿を考えずに、よちよち歩きの小亀の印象から入手すると、ややもするともてあますことにもなる。大きくなっちゃったからと自然の中に放す、それが問題だ。そうしたカメたちが定着してしまう。いわゆる帰化という現象だ。環境への影響が考えられ、今日では法律も作られた。1度一緒に暮らしはじめたペットなら、最期まで面倒をみるというのが最低限のモラルである。また昨年、ミドリガメに起因した感染症が発生したようだ。カメなどの爬虫類は、サルモネラ菌を保菌しているケースがある。幼児などが触り、その手をそのまま口に運ぶと、こうした感染症にかかるケースもあるので注意が必要だ。もちろんきちんと石鹸で手洗いをするなどの予防で、そうした点は未然に防ぐことができる。ようは、接する上での知識の問題だ。本来カメに限らず動物とのふれあいは、情操教育の面からいっても必要なもののはずである。人間とペットの間で感染する病気は、このカメだけに限ったものではない。いくら可愛いペットといえども、過剰なスキンシップは控え、接した後の飼育者は、きちんとしたケアーをしていきたいものである。

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