写真はスキニーギニアピッグというモルモットの1品種なのだが、なぜこのような改良を加えたのだろうか?
モルモットはもともとはインカ帝国の食料用家畜として飼育されたのが家畜化の始まりとか。当時は、いかに大きくて大量の肉が得られるかを主眼として改良されていたと思われるが、17世紀はじめにヨーロッパに持ち込まれた時からペットとしての品種改良が始まった。しかしまもなく、飼育のしやすさや繁殖の容易さから実験動物としての利用も盛んになってきた。
観賞用としては、皆さんご存知の3色モルモットや長毛種などが次々と生み出されていったが、実験動物としての改良も平行して進んでいったようである。スキニーギニアピッグもそのような実験動物としての改良された種類のひとつだが、全身の毛がほとんどなくなった姿は驚きである。もちろん、実験動物としては体毛などないほうが利用しやすいのだろうが、それにしても品種改良の無限の可能性を感じさせてくれる姿かたちということができるだろう。
ところが、世の中は広いというべきか本来は実験動物であるこの裸のミニブタ的なモルモットをペットとして飼育したいという人が結構存在するのである。したがって、スキニーがペットショップで販売されていることも決して珍しいことではない。もっともスキニー自体も実験動物としてよりもペットとして飼育されるほうが数倍うれしいことはたしかである。
ただし、飼育するのであれば、もともとが寒さに弱いモルモットがさらに体毛を無くしてしまったわけなので、冬場の保温対策は万全に。 |