ユーモラスな姿にヨチヨチとした歩き方。陸上で見るペンギンの姿はなんとも愛らしく、ピングーをはじめとして様々なキャラクターのモチーフとなっている。
空を飛ばない鳥の代表格であるペンギンは、空を飛ばない代わりにその翼をヒレのように変化させて、海を泳ぎまわれる能力を身につけた。泳ぐのに適した流線型のボディに、寒さに負けないためについた皮下脂肪が、その姿を我々人間にとっていっそう親しみやすい姿にしている。写真のペンギンはキングペンギン(オウサマペンギン)で、その大きさは90センチとペンギンのなかでは第二位の大きさを誇る。オウサマペンギンに非常によく似た種にコウテイペンギン(皇帝ペンギン)がいる。この二種は慣れないとなかなか区別することが難しいが、眼の後ろのオレンジの模様に着目すれば区別は簡単。模様がオタマジャクシ型なのがオウサマ、胸の方と模様がつながっているのがコウテイである。また、コウテイペンギンの体長は120センチと小学校低学年並みの大きさだ。鳥の仲間としては120センチでも充分に大きいが、今から数千万年もまえの大昔には、さらに巨大なペンギンが生息していたことが化石から確認されている。その大きさは140センチ〜160センチはあったとみられ、推定される体重も80キロと、迫力ある体をしていたと思われる。残念ながら今では絶滅していて実物を見ることはできないが、もしも、このペンギンが今の時代にも生きていたら・・・我々のペンギンのイメージは、今とまったく異なるものとなっていただろう。 |