カエルが“飛ぶ”といっても、誰も驚かないだろう。カエルは跳ぶものだからだ。でも、“跳ぶ”のではなく文字通り空中を“飛ぶ”のだとしたら？？
東南アジアのジャングルに生息するパラシュートフロッグは、ジャングルの高い小枝からグライダーのように空中を滑空すると言われていた。確かに、パラシュートフロッグを良く観察してみると、肢の指の間の水かきが異様に大きいことに気がつく。パラシュートフロッグは、この大きな水かきを文字通りパラシュートのように広げて、空中を滑空すると言うのだ。
あるとき、この話に疑問を持つ人がいて、このカエルを放り投げてみたらしい。するとパラシュートフロッグは、他のカエルとほとんど変わらない状態で地面にべチャッと落下してしまった。これは滑空に必要な高さが不足したためと考えたこの人は、今度はかなり高いビルの屋上から落としてみたという。結果は・・・・ここに書かない方が良さそうである。
結論から言ってパラシュートガエルは大空を滑空することはできない。ただ、肢の間の大きな水かきが、落下の際の衝撃を弱める効果があるのは確かなことらしい。もしかして、パラシュートフロッグは大空を自由に飛び回りたいカエルの進化の途上段階なのかもしれない。
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