超大型犬:バーニーズ・マウンテン・ドッグ
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【体 高】59〜70cm
【体 重】40〜44kg
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■ルーツ
スイスには同様な作業犬が4種あり、それらはローマ帝国時代にローマ軍に連れてこられたマスティフ系の犬と、スイス各地の地犬とが交雑したものだとされる。誕生した犬たちは、牧畜犬、作業犬、曳き犬などとして、地方ごとに独自のタイプに作り上げられたといわれる。この犬種は、そのなかでも地犬との接触が比較的少なかったため、長く美しい被毛を保つことができたとされる。名前は、原産地ベルン市にちなんでつけられたもので、山岳地での活動に耐えられる犬という意味をもっている。スイス国内でのみ長い間飼われていたが、この犬種のクラブが設立されたのがきっかけで、スイス以外の国々でも飼育されるようになった。今日では、作業犬、伴侶犬、番犬、牧畜犬、家庭犬として、多くの国で愛育されており、日本での人気も高まっている。
■外見的特徴
長くて美しい光沢のある被毛が、均整のとれたがっしりとした体を包み込んでいる。行動的な作業犬だ。頭頂部は平らでわずかにシワがあり、鼻吻部はまっすぐでかなり長い。鼻は黒く、目はアーモンド型で色は濃い茶色。高い位置につく耳は三角形で垂れ耳、尾はかかとに届く程度の長さで垂れている。体高より体長がやや長いのも特徴だが、腹部や腰部の筋肉が発達しているため、見た目はそう長く感じられない。滑らかで長い被毛は量も豊富で、わずかにウェーブがかかっている。毛色はつややかな濃い黒が基調で、前頭部から鼻吻部にかけて細長く白い斑が入る。また前胸、指にも白が入り、目の上、頬、四肢には鮮やかな黄褐色の斑がある。また、尾の先程度の高さまでの白斑のあるものが望ましいとされるほか、それぞれの色がはっきりして、左右対称になっているものがよいとされる。
■性 格
注意深い面があるので油断することはないが、攻撃性はない。この犬種の性格のいちばんのポイントは、気立てのよさといえるだろう。人間を慕う気持ちが強く、飼い主家族との触れ合いをとても喜び、スポーツなどに同伴させると優秀である。ただし、若い犬では性格以上に元気がいいので、しつけはきちんと行う必要がある。護衛犬、救助犬などの訓練にも適した犬だけに、物覚えはよいので、愛情をもって早期から正しくしつければ、頼りがいのある楽しい家族の一員になる。
■飼 育
日常的な手入れは、ブラッシング程度で十分だ。被毛の汚れが目立ったらタオルなどで拭き、ときどきシャンプーしてやればいいだろう。またこの犬の被毛は、丁寧にグルーミングをすればするほど美しくなるので、専門家に手入れをしてもらうことをお勧めする。春から初夏にかけての換毛期には、スリッカーブラシや金属製コームを使って、死毛を取リ除いてやることも大切だ。自然の換毛にまかせていると、皮膚病になることがあるので注意する。
■健康上の注意点
あまり走り回るタイプの犬種ではないが、運動量を伴なった長い散歩は好きだ。引き運動を中心に、1日2回、最低30分〜1時間の運動を日課としてやりたい。また、スポーツも喜ぶので、ジョギングやサイクリングにも一緒に連れ出してやるといいだろう。寒さには非常に強い面があるが、その分暑さには弱い。特に夏場の運動は、朝夕の涼しい時間帯に行うよう心がける。食事は若犬から成犬なら1日1、2回、適量を与える。内容としては、栄養バランスのよいドライタイプのドッグフードに、肉類や内臓類を煮たタンパク質、乾燥小魚やチーズなどのカルシウム、パンやご飯などの穀類、缶詰フードなどを加えた混合食でいい。人間食の与えグセに注意し、過食や偏食にも気を配りたい。股と肘の関節形成不全に罹りやすい。
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