PET PET動物百科事典 :犬図鑑
中型犬:ウィペット
【体 高】46〜56cm
【体 重】13kg
■ルーツ
ウィペットは100年前、イギリスの北部地方で兎狩りゲーム用に作出されたとされている。当時グレーハウンドは、裕福な上流階級だけに飼育を許された、高嶺の花的な犬種だった。そこで小さめのイングリッシュ・ハウンドや各種のテリアを交配して、飼育にお金のかからない、代用の犬として作り出されたものとされる。ドッグ・レースなどにも使われたが、その歴史は比較的新しいといえるだろう。またネズミなど小動物を噛む力が強いことから、スナップ・ドッグとも呼ばれた。
■外見的特徴
均整がとれた、無駄な筋肉のない体のラインは、まさしく競争のために生まれてきたことを物語っている。走るための四肢には、頑丈な骨をもち、細くまっすぐに伸びる。軽やかで速力のある動きをみせるのも、まったく不思議はないだろう。細長い顔の肉づきは薄く、小さな耳を後ろに寝かせ、先細の尾を垂らして保つ姿勢をとる。被毛は短くて硬く、とてもつややかだ。色に制限はなく、黒、フォーン、ブルー、ブリンドル、レッドなどがある。
■性 格
尾を垂らした姿勢をとるため、一見気弱そうにみえるが、物静かで素直なところが魅力になっている。家庭では穏やか、屋外では活発な面をみせる。また人なつこくて愛敬もある。走る、追うといった本能的行動に集中力が高く、テリアの血が騒ぐのか、ネズミなどの小動物には特に敏感だ。優美で細身の上品な体つきだが、意外に頑健で基本的には長命な犬種である。
■飼 育
短毛種のため、手入れは比較的容易だ。ただ皮膚が薄くて傷つきやすいので、毎日のグルーミングは固く絞ったタオルで体を拭いてやるか、ゴムブラシを使ったブラッシングにするといい。
■健康上の注意点
運動は単なる散歩だけでなく、できるだけ広い場所で思うままに走らせる自由運動が理想的である。一緒にスポーツするつもりで、毎日十分な運動をとることは欠かさない。また短毛で皮膚が薄く、寒さに弱い面があるので注意する。優美で上品な細身の体だが意外に頑健。基本的には長命な犬種だ。食事は若犬や成犬なら1日1、2回が目安。季節や体調、運動量などを加味して、栄養バランスを考えた食事を適量与える。ドッグフードにタンパク質、カルシウムなどを加える形が一般的だ。寒さに弱いため、冬は高カロリー食に調節するが、過食には注意する。
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