PET PET動物百科事典 :犬図鑑
中型犬:オーストラリアン・キャトルドッグ
【体 高】43〜51cm
【体 重】16〜20kg
■ルーツ
暑く乾燥した内陸部の自然環境と重労働に耐えられる犬の必要性から、オーストラリアの開拓民により作出されたといわれる犬種である。当初ハイランド・コリーとオーストラリアの地元の犬であるディンゴを交配。その後60年間に渡ってさまざまな犬との交配がなされ、改良が進められたとされる。祖先犬にあたる、ブルーマールのコリーの血を受け継いだ毛色が、何よりの特徴で、絶滅したイギリスの牧羊犬であるブルー・ヒーラーにも似ているが、その起源は異なるとされている。今はイギリスやアメリカで、牧畜犬や家庭犬として人気のある犬種となっている。
■外見的特徴
一般的な犬と較べても、このタフな犬は厳しい労働に耐える外観をもっている。まっすぐで短めの上毛と密生した短い下毛のダブルコートの被毛は、環境への適応力に優れ、四肢の後ろは長く、尾の裏にブラシ状の飾り毛がある。色はブルー、ブルーの斑、レッドの小斑が知られる。交配された犬種の血のためか、ダルメシアンのように白っぽい体色で誕生し、成長とともに体毛の色が変化する。体長が体高より少し長めで、多少ずんぐりした感じだが、たくましく均整のとれた体形をもっている。
■性 格
飼い主に対しては非常に従順だが、それ以外の人間にはなつかない面がある。勇敢で活発。環境、労働への耐久力は抜群だ。持久力にも優れて、足も速く動きは機敏。非常に警戒心の強い犬種である。その防衛本能は他犬種や未知の人間にも向けられるので、攻撃的にならないよう、早期からのしつけが必要である。基本的には賢いので、根気よく訓練していけば、必ず忠実で優秀な作業犬に成長する。
■飼 育
きびしい気候にも耐えるダブルコートの短毛は、手入れも楽だ。ただし、換毛期にはブラッシングをこまめに行い、死毛を取り除いてやる必要がある。体の汚れが気になったら、固くしぼったタオルで拭いてやるようにする。
■健康上の注意点
抜群の体力で知られ、どんな遊びでも楽しむことができる。生粋の牧畜犬なので、広場などでの運動は不可欠である。その場合はもち前の注意深さから、他者を攻撃しないように必ず訓練が身についてから行うこと。引き運動は走りを中心に、たっぷり実行する。この犬にとって、運動が少ないと攻撃的になったりしかねない面があるので、その点にも配慮したい。食事には特に配慮は必要ないが、1日1、2回、栄養バランスのとれたドッグフードを与えるようにする。ドライタイプのものがお勧めだ。時に眼病にかかることがあるので注意したい。
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