PET PET動物百科事典 :犬図鑑
大型犬:イングリッシュ・セター
【体 高】61〜64cm
【体 重】25〜30kg
■ルーツ
400年前から、イギリスで鳥猟犬として訓練されたという記録が残っている。祖先犬はセッティング・スパニエルとされるが、スペインのランド・スパニエル古代種という説もある。スパニエルやポインター、ウォータードッグ、の交配によって作出された。実際には銃猟の普及とともに発達し、エドワード・ラヴェラック氏によりその完成度が高められたとされる。1859年にイギリスで行われた、世界初のドッグショーにも出陳された犬種でもある。
■外見的特徴
ほっそりとした頭部が特徴的な、優雅な犬である。全身を覆う被毛は絹糸のようにつややかである。毛色は白地に黒や、レモン・オレンジ・レバーの小斑が全身に散ったベルトン、トライ・カラーがある。胸部から腹部にかけては適度な長さの特徴的な飾り毛がある。また尾の裏や、頬にそって垂れ下がった耳の裏、四肢にも飾り毛がある。スマートな体つきながら、バランスのとれた筋肉質の体格をもっている。
■性 格
優しさと元気のよさを併せもっており、飼い主に対する服従性も強い。基本的には愛情に溢れた、親しみ深い気質のもち主である。この犬と接する際は、飼い主も愛情をもって優しくつきあいたい。根気よくしつければ、従順な家庭犬に成長するだろう。猟場では大胆で、狩猟本能が旺盛。その柔軟さが、鳥猟犬から作業犬、家庭犬として幅広く愛されている理由である。
■飼 育
絹糸のような被毛は、クシとブラシで毎日手入れをしてやる必要がある。特に換毛期には、入念なケアーが必要だ。シャンプーやリンスをする際は、温湯などで手早く洗って丹念にすすぎ、きちんと乾かす常識的な方法で、数ヵ月に1度程度でよい。
■健康上の注意点
猟犬としてのルーツをもつため、十分な運動が必要な種類だ。1日2回、30分程度の引き運動と広場などでの自由運動を、組み合わせで行うのが基本。スポーツ的な要素をもった遊びを好む面がある。その際は、ひたすら駆け回ろうとする猟犬の本能を制御できるよう、しっかり訓練してから行うこと。夏場には水遊びも加えていいだろう。食事は年齢や運動量、体調に応じて、栄養バランスのよいものを1日2回適量与えるのが基本だ。また、歯の健康にもよいとされるドライフードに、カルシウム、タンパク質、缶詰、穀類を組み合わせた混合食がおすすめである。健康面を考えて、過食や偏食に注意する。
★別のカテゴリの猫を見る