大型犬:ペルジアン・タービュレン
|
【体 高】56〜66cm
【体 重】28kg
|
■ルーツ
ペルジアン・グローネンダールに類縁をもつ種類。中世のころから西ヨーロッパで活躍していた牧羊犬の子孫といわれているが、そのルーツに関しては不明なところが多い。当時の王侯や騎士とともにこの犬が描かれた絵画が残されていることから、伴侶犬や軍用犬などとして飼育されていたものと考えられている。犬種の名前は、ベルギーの首都ブリュッセル郊外にある小さな町テルビュレンにちなんだものとされる。牧羊犬としての仕事の場は産業革命以降なくなったが、美しい容姿と愛情深い性格から、家庭犬として飼育されるようになった。また現在では、身体障害者のパートナーなどとしても、その評価が高まっている。
■外見的特徴
ジャーマン・シェパード同様、頭部の形がよく、鼻面が長い。体形もエレガントで、全体のバランスがよくとれた犬種である。つややかな鼻は黒く、瞳は暗褐色が望ましいとされ、三角形の耳は前方を向いて直立している。尾は中ぐらいの長さで、先端をやや後方に上げる感じに保ち、運動する際も背中の線より上には上げない。被毛は、長くまっすぐで豊富な上毛と、非常に密な下毛のダブルコートになっている。毛質は中くらいの粗さで、ウェーブがかったものや巻いたものは好まれない。また被毛は首の回りでは豊富だが、頭部、耳の外側、下肢の毛は短い。尾にも豊かな毛がある。毛色にはフォーンからマホガニーまであり、毛先は黒い。顔と耳の毛は黒く、年齢とともにその黒さが目立ってくる。
■性 格
ベルギー産のほかのシープドッグに比べて、ややデリケートといわれるが、それゆえ家庭犬としては向いているといえるだろう。本来は作業犬なので、訓練しやすく従順である。知能はきわめて高く、性格は注意深くて勇敢である。その動きははつらつとしてしなやかだ。しかも飼い主思いで、子どもと遊ぶのも好きである。家族として迎えるのに申し分のない、魅力的なパートナーといえるだろう。
■飼 育
美しい毛並みを維持するため、毎日ブラッシングとコーミングを行う。特に換毛期の手入れは念入りにし、コーミングをいつもより丁寧に行い、きちんと死毛を取り除いてやる。また首のまわりと肢にできやすいもつれは、切り落として対処する。被毛の汚れが目立つ場合は、硬く絞ったタオルで拭き取るようにし、定期的にシャンプーしてやるといいだろう。
■健康上の注意点
活発な犬種なので、運動は1日最低2回、30分〜1時間行いたい。引き運動のほか自由運動、ゲーム的な要素を含んだ運動が組み合わせられればベストである。ジョギングやハイキングなどをはじめ、屋外でのレジャーに同行させると楽しいだろう。食事の回数は、成犬で1日1回または2回。1回の場合は、夕方与えるのがいい。栄養的にはドライフードだけで十分だが、嗜好性を加味するなら、ドライフードと缶詰めフードを混ぜたものが、栄養バランスもよく手軽だろう。このほか、ドライフードとともに、肉類や内臓類を煮たタンパク質、乾燥小魚やチーズなどのカルシウム、パンやご飯などの穀類などを加えた混合食でもいい。人間食の与えグセや、過食、偏食に注意して、健康を管理してやる。
★別のカテゴリの猫を見る